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◇大学などの公式戦正常化進む◇
関東大学対抗戦とリーグ戦が同時開幕し、関西大学はＡリーグの交流試合が始まった。
第１００回全国高校大会の都道府県予選が全国的に本格化し、海外ではテストマッチが再開された。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は収束をみないが、各層の公式戦は正常化へ進んでいる。
ほとんどが無観客試合で、関東大学の有料試合も５０００人までの観客制限だが、ファンには、部分的にせよ、真剣勝負が戻ってきた。
１０月４日の関東大学対抗戦開幕試合には、秩父宮ラグビー場に４０００人の観衆が集まった。
２年連続大学日本一を目指す早大は、４２６０人を集めて、ややもたついたが確実な試合運びでスタートし、堅実に勝ちを重ねた。
対抗戦２連覇と２年ぶりの大学日本一復帰を狙う明大は、大勝を連続した。
３年ぶりの大学王者へ復活を期す帝京大は、開幕戦で慶大に快勝した筑波大を前半は苦戦しながらも逆転すると後半はトライラッシュで突き放して、力強く勝ち抜いている。
新人ＨＯ江良颯（大阪桐蔭高出身）が大活躍だ。
この３校を中心に大学王座争いは激戦になりそうだ。
同リーグ戦では、東海大と流経大が着実に勝ち続け、不祥事などで出遅れた日大も勢いをつけている。
関西大学Ａリーグは、２組に分けた１回戦総当たりと各組同一順位による順位戦で全国大学選手権への出場権を争う変則方式が、１１月７日に始まるのを前に、１０月１１日から交流試合を無観客でスタートした。
集団感染に苦しんだ天理大を中心に試合ができることに弾んでいる。
まだ、試合慣れせず、実力差の中でケガ人が目立ち、有力校でも、もたつきが見られたが、試合を重ねるごとに、組織的な攻防の力を磨いていくだろう。
第５７回全国大学選手権は１４校が出場し、１１月２１日に開幕して、来年１月１１日の決勝までの日程が発表された。
高校は、１０月中旬には全国大会出場校が決まり始める。
１００回目の歴史的な高校日本一を目指して、各地の有力校が蓄えた力を爆発させる。
１８回目のトップリーグは、２０１８年度同様に、８チームずつ、レッド、ホワイトの２組に分かれて１回戦総当たりの第１ステージを来年１月１６日から３月６日まで争った後に、トップチャレンジの４チームを加えた４組の１回戦総当たりで第２ステージを争い、各組上位によるプレーオフ・トーナメンで王座を決める日程が発表された。
テストマッチの再開は、１０月１１日に、ニュージーランド（ＮＺ）のウェリントンでＮＺ代表と豪州代表の対抗戦（ブレディスロー・カップ）第１戦としてスタート。
雨模様のグラウンドで、ともにパワーとスピードを見せ、一歩も退かずに１６―１６の６年ぶりの引き分けとなった。
昨年のワールドカップ（Ｗ杯）で興奮させた南半球勢の速いパスワークによるスピーディーなつなぎは健在のようだ。
イアン・フォスター新ヘッドコーチが率い、ＦＬサム・ケーン新主将のＮＺ代表は、Ｗ杯メンバーをずらりとそろえ、新人も含めて、走りながらパスをつないでゴールを目指す全員攻撃的な勢いを見せた。
デイブ・レニー新ヘッドコーチの指揮で、来年のトップリーグでトヨタ自動車入りするマイケル・フーパー主将が継続した豪州代表は、Ｗ杯メンバーに力のある新人を加えて、パワー豊かなＦＷと突破力のあるバックスが、後半一時、逆転リードしたが、ロスタイムに決勝ＰＧをミスして惜しくも勝ちを逃した。
南半球４強国対抗戦（ザ・ラグビー・チャンピオンシップ）は、日程を早め、１０月３１日にシドニーで開幕し、１２月１２日まで豪州３市で2回戦総当たりの争いだ。
欧州も１０月２４日に、６カ国対抗戦の延期試合が再開され、１１月１３日には、６カ国対抗勢に、ジョージア、フィジー各代表を加えたオータム・ネーションズ・カップが開幕。
大学などの公式戦正常化が進んでも、感染拡大対策の徹底は不可欠だ。
２０２０年１０月１３日記
※１０月１６日に南アフリカ代表が新型コロナウイルス感染症の感染拡大対策で海外遠征ができないため、南半球４強国対抗戦の不参加が発表され、異例の南半球３強国対抗戦として争われることになった。
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